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JOURNAL赤ちゃんの虫よけは、いつから何を使える? ディートとイカリジンの月齢の目安

書いた人
駒木 綾乃
最終更新
確認日
(厚生労働省「ディートを含有する医薬品及び医薬部外品に関する安全対策について」)

赤ちゃんの虫よけは、成分で月齢の目安が違います。ディートは6か月未満は使わず、6か月以上2歳未満は1日1回まで。イカリジンは年齢の制限が設けられていません。使い方の注意、小さな赤ちゃんのときの覆いと蚊帳まで、厚生労働省・日本皮膚科学会・国立感染症研究所の資料から整理しました。

この記事の内容

赤ちゃんの虫よけは、成分で月齢の目安が違う

虫よけ(忌避剤)で効果が確かめられている有効成分は、ディート(DEET)とイカリジンの2つです。市販の虫よけの有効成分も、この2つで、どちらも忌避効果はすぐれています[1]。国内では、医薬品または医薬部外品として承認された忌避剤を、年齢に応じた用法・用量や使用上の注意を守って使うとされていま[4]す。赤ちゃんに使うときは、成分ごとに決まりがあります。

成分 年齢・月齢の目安 気をつけること
ディート 6か月未満は使用しない。6か月以上2歳未満は1日1回。2歳以上12歳未満は1日1〜3回 12歳未満は、保護者などの指導のもとで使う。顔には使わない
イカリジン 小児への使用制限は設けられていない 製品の表示にしたがう

出典は、厚生労働省の通知[2][3]、国立感染症研究所のガイドライン[4]、日本皮膚科学会のQ&A[1]です。国立感染症研究所のガイドラインは2016年のもので、市販品の表示が変わっていることもあります。使う前に、かならず容器の表示を確かめてください。

ディート:6か月未満は使わない。回数にも決まりがある

厚生労働省は、2005年(平成17年)8月24日に、ディートを含む医薬品と医薬部外品の安全対策を通知しました[3]。12歳未満の子どもに使うときの決まりは、次のとおりです[2]。

  • 保護者などの指導と監督のもとで使う
  • 6か月未満の乳児には使用しない
  • 6か月以上2歳未満は、1日1回
  • 2歳以上12歳未満は、1日1〜3回
  • 顔には使用しない[2]

そのほか、だらだらと使い続けず、蚊やブユ(ブヨ)などが多い戸外のように、必要な場合だけ使うこと、とされています[2]。国立感染症研究所のガイドラインにも、12歳未満では顔以外の部分に使い、同じ回数の目安で使うと書かれています[4]。

虫よけの効く時間は、ディートの濃度に比例します[4]。国立国際医療研究センターのトラベルクリニックの資料では、濃度10〜12%で2〜4時間、30%で5〜8時間とされています[5]。この資料は、ディートの適応年齢を12歳以上としています。製品ごとに表示が違うので、赤ちゃんや子どもに使うときは、容器の年齢の表示を確かめます。

大きさのちがう、ラベルのないスプレー容器が2本並ぶ窓辺

イカリジン:年齢の制限は設けられていない

イカリジン(ピカリジン)を主成分とする虫よけは、2016年3月以降、国内で発売されています。国立感染症研究所のガイドラインは、ディートが小児に使うときの制限があるのに対し、イカリジンの使用には、とくに年齢制限は設けられていないと書いています[4]。日本皮膚科学会のQ&Aも、イカリジンには小児への使用制限はない、としています[1]。

効く時間は、ガイドラインの時点で6時間とされています。濃度は、5%のものと、高濃度の15%のものがあります[4]。国立国際医療研究センターのトラベルクリニックの資料では、15%は5〜8時間で、ディート30%と同じくらいとされています[5]。

「年齢の制限が設けられていない」とは、月齢の決まりがない、という意味です。生まれて間もない時期に使うかどうかや、肌の様子との相性は、かかりつけの小児科で聞くと安心です。

使うときの注意

厚生労働省の通知や、国立国際医療研究センターの資料から、使い方の注意をまとめます。

  • 顔には塗らない。
    ディートは、顔には使わないとされています[2]。ガイドラインでも、12歳未満には顔以外の部分に使うとされています[4]
  • 目、口に入れない。
    目に入れたり、飲んだり、なめたり、吸い込んだりしないようにします。塗った手で目をこすらないよう、気をつけます[2]。目に入ったときは、すぐに大量の水かぬるま湯で、よく洗い流します[2]
  • 肌にむらなく。
    日本皮膚科学会は、皮膚にむらなく塗り広げることが重要としています[1]
  • 日焼け止めのあとに塗る。
    汗や水で流れたときは、塗り直します[5]
  • 具合が悪くなったとき。
    使ったあとに具合が悪くなったら、ディートの入った虫よけを使ったことを医師に伝えて、受診します[2]

6か月未満や、使わずに防ぎたいとき:覆いと蚊帳

ディートは6か月未満には使わないため、小さな赤ちゃんは、まず覆うことが中心になります。日本皮膚科学会は、野外では肌の露出を減らすよう、書いています[1]。

国立感染症研究所のガイドラインは、長袖シャツと長ズボンを着て、裸足でサンダルを履かないようにすすめています。薄手の服は上から刺されることがあり、足首、首すじ、手の甲のような小さな露出面でも血を吸われることがあります[4]。寝るときは、蚊帳も推奨されています[5]。

細い網目の蚊帳と、カバーをかけたベビーカーがある部屋

厚生労働省の通知は、虫よけを必要な場合だけ使うよう書いています[2]。蚊の多い時間帯や場所を避けて、覆いと蚊帳を先に使い、足りないときに虫よけを足す、という順で考えます。

刺されたあとの見方は「赤ちゃんの虫刺されの見分け方:蚊・ブユ・ダニの跡と、受診の目安」に、紫外線とあわせた外出の全体は「赤ちゃんの外出、紫外線と虫はどう気をつける?」にまとめています。日焼け止めを使い始める月齢は「赤ちゃんの日焼け止めは、いつから使える?」にあります。

外から帰ったあとの、洗うことと保湿

&UTA は、「洗って、うるおす。この2つで、毎日。」のスキンケアです。ボディソープは、クリーミーな濃密泡です。新生児から、家族みんなで使えます。汚れを落とし、皮膚を清浄にします[6]。洗ったあとは、ミルクローションで保湿を。乳酸菌(エンテロコッカスフェカリス)を配合した弱酸性のローションで、皮膚にうるおいを与え、乾燥を防ぎます[6]。

よくある質問

赤ちゃんの虫よけは、生後何か月から使える?

ディートを含む虫よけは、6か月未満の乳児には使用しない、とされています。6か月以上2歳未満は1日1回、2歳以上12歳未満は1日1〜3回が目安で、顔には使いません(厚生労働省)。イカリジンを含むものには、年齢の制限は設けられていません(国立感染症研究所のガイドライン)。

虫よけは、日焼け止めの前と後、どちらに塗る?

国立国際医療研究センターのトラベルクリニックの資料は、日焼け止めのあとに塗るようすすめています。汗や水で流れたときは、塗り直します。

この記事は一般的な情報です。肌の症状が続くとき、気になるときは、医師にご相談ください。

参考にした資料

  1. 日本皮膚科学会(—)皮膚科Q&A 虫さされ Q13 虫刺されの予防はどうすればよいですか?
  2. 独立行政法人 医薬品医療機器総合機構(PMDA)(2005)使用上の注意改訂情報(ディートを含有する一般用医薬品・平成17年8月24日指示分)
  3. 厚生労働省(2005)ディートを含有する医薬品及び医薬部外品に関する安全対策について(平成17年8月24日 薬食安発第0824003号)
  4. 国立感染症研究所(2016)蚊媒介感染症の診療ガイドライン(第4版)(厚生労働省 事務連絡 平成28年12月14日に添付)
  5. 国立国際医療研究センター トラベルクリニック(2024)蚊やダニに刺されないために(2024年9月情報更新)
  6. 厚生労働省(2011)化粧品の効能の範囲の改正について(薬食発0721第1号)

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