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JOURNAL育児休業給付金はいくら、いつまで? ── 金額と期間

書いた人
駒木 綾乃
最終更新
確認日
(厚生労働省「育児休業等給付の内容と支給申請手続」(令和8年8月1日改訂版))

育児休業給付金は、休業前の賃金の67%(181日目から50%)が、原則として子が1歳になる日の前日まで支給されます。賃金日額の出し方、1か月の上限と下限の額、1歳2か月・2歳まで延ばせる条件、もらえる人の要件、申請先までを、厚生労働省の資料で確かめてまとめました。

この記事の内容

育児休業給付金はいくら、いつまで?

雇用保険に入っている人が育児休業を取ると、育児休業給付金が支給されます[1]。金額と期間の要点は次のとおりです。

  • 金額。
    休業開始時賃金日額 × 支給日数 × 67%。休業が始まって181日目からは50%です[1]
  • 期間。
    原則として、子が1歳に達する日の前日までです[1]
  • 申請。
    勤め先(事業主)が事業所の所在地を管轄するハローワークに出します。本人が出すこともできます[1][2]

給付金は税金がかからず、育休中は健康保険と厚生年金の保険料が免除されます。そのため、はじめの28日間に上乗せがある時期は「手取り10割相当」になります[1]。くわしくはあとの章に書きました。

産休中にもらえる出産手当金は別の制度です。そちらは出産手当金とは:いつ、いくらもらえる?に書いています。

金額は賃金日額に67%、181日目から50%

支給額の式は次のとおりです[1]。

休業開始時賃金日額 × 支給日数 × 67%(育児休業の開始から181日目以降は50%)

支給日数は原則として30日です。休業が終わる月は終わる日までの日数になります[1]。

賃金日額の出し方

休業を始める前の直近6か月に支払われた賃金の合計を、180で割った額です。ボーナスのように、臨時に払われる賃金と、3か月を超える間隔で払われる賃金は、合計に入れません。賃金の支払いの基礎になった日数が11日未満の月は、6か月に数えません[1]。

上限と下限

賃金日額には上限と下限があります。2027年7月31日までは、上限が16,540円、下限が3,203円です[1]。支給日数が30日のときの1か月の額は、次のとおりです。

給付率 1か月(30日)の上限 1か月(30日)の下限
67%(はじめの180日) 332,454円 64,380円
50%(181日目から) 248,100円 48,045円

上限の16,540円は6か月の賃金の合計が約297万円(月平均で約49万6,000円)にあたる額です。これは公式の数字から割り戻した計算です。賃金の合計がこれを超える人は、上限の額になります。

計算の例

月給30万円で、毎月同じ額が6か月払われていた場合を、公式の式で計算します(これは例です)。

  • 賃金日額:30万円 × 6か月 ÷ 180 = 10,000円
  • はじめの180日:10,000円 × 30日 × 67% = 201,000円(1か月あたり)
  • 181日目から:10,000円 × 30日 × 50% = 150,000円(1か月あたり)

厚生労働省の資料にも賃金日額10,000円で、賃金がまったく払われないとき201,000円になる例があります[1]。

窓辺の日だまりで、小さな綿の靴下をはいた赤ちゃんの両足のつま先

期間は1歳まで、条件があれば2歳まで

支給の対象になるのは子が1歳に達する日の前日までの育児休業です。1歳に達する日の前日は1歳の誕生日の前々日にあたります[1]。育休は2回に分けて取れます。

産後休業(出生日の翌日から8週間)は育児休業給付金の対象に入りません。お母さんが産後休業に続けて育休を取るときは、育休の開始日が出生日から数えて58日目になります[1]。

1歳2か月までのパパ・ママ育休プラス

父母がともに育休を取り、次の3つにあてはまるときは、子が1歳2か月に達する日の前日までの間で、最大1年まで支給されます[1]。お母さんは産後休業の期間もふくめて最大1年、お父さんは産後パパ育休の期間もふくめて最大1年です。

  • 育休の開始日が、子が1歳に達する日の翌日以前である
  • 育休の開始日が配偶者の育休の最初の日以後である
  • 配偶者が、子が1歳に達する日以前に育休を取っている

1歳6か月、2歳までの延長

1歳になったあとも、雇用を続けるためにどうしても休む必要がある事情があれば、1歳6か月まで、さらに2歳まで、支給が続きます。たとえば、保育所などの利用を申し込んだのに、当面入れない場合です。2025年4月からは、あらかじめ市区町村に保育の申し込みをしていること、早く職場に戻りたい人であるとハローワークが認めることなども、要件に加わりました[1]。延長の手続きは事前に勤め先とハローワークに確かめてください。

雇用保険に入っていて、働いた月が12か月以上の人がもらえる

育児休業給付金は、次の要件を満たす人がもらえます[1]。

  • 1歳未満の子を育てるために、育児休業を取った雇用保険の被保険者である
  • 休業を始める前の2年間に、賃金の支払いの基礎になった日数が11日以上ある月(ない場合は、働いた時間が80時間以上の月)が、12か月以上ある
  • 1か月ごとの支給の期間のあいだに、働いた日数が10日以下(10日を超えるときは80時間以下)である
  • 期間を定めて雇われている人は、子が1歳6か月になるまでに、その契約が終わることが明らかでない

最後の1つは契約社員やパートなどで働く人に関わる要件です[1]。休業を始める前の2年間のうちに、病気やけがで30日以上賃金を受けられなかった期間があれば、その分を2年にたして数えられます(合計で最長4年)。

子どもが生まれてすぐの上乗せは出生後休業支援給付金

2025年4月から、育児休業給付金のほかに、出生後休業支援給付金が加わりました[1]。両親がそれぞれ、決まった期間のうちに14日以上の育休を取ると、最大28日間、賃金日額の13%が上乗せされます[1]。67%と合わせて80%になります。

上の例の賃金日額10,000円で、28日分を計算します(これは例です)。

  • 育児休業給付金:10,000円 × 28日 × 67% = 187,600円
  • 出生後休業支援給付金:10,000円 × 28日 × 13% = 36,400円
  • 合わせて:10,000円 × 28日 × 80% = 224,000円

厚生労働省の資料では、育休中は保険料が免除され、給付金には税金がかからないため、80%の給付率で手取りの10割相当になる、と説明されています[1]。お父さんの側の条件はパパの育休で、もらえるお金にまとめました。

申請のしかた

申請は、勤め先(事業主)が事業所の所在地を管轄するハローワークに出すのがふつうです[1][2]。本人が直接出すこともできます。流れは次のとおりです。

  • はじめに、受給資格の確認と、最初の支給の申請を出します。出す期限は育休の開始日から4か月を経過する日の属する月の末日までです
  • そのあとは、1か月ごとの支給の期間について、申請を重ねます
  • 給付金は支給が決まってから約1週間で、本人の口座に振り込まれます

厚生労働省のページでは2026年8月1日から申請手続きを見直すと案内されています。申請の書類や手順の最新はこのページとハローワークで確かめてください[2]。

育休中の健康保険と厚生年金の保険料は、勤め先が申し出ると免除されます。免除された期間は将来の年金額を計算するとき、保険料を納めた期間として扱われます[3]。

窓辺の机で、母親のひざに座って顔を見上げる赤ちゃん

産休中のお金は出産手当金とは:いつ、いくらもらえる?に、出産前後にもらえる制度の全体は出産・子育てでもらえるお金と制度の一覧にあります。出産の準備そのものは出産準備リストで確かめられます。

よくある質問

育児休業給付金は、いつまでもらえる?

原則として、子が1歳に達する日の前日までです。1歳の誕生日の前々日にあたります。父母ともに育休を取るときは1歳2か月まで、保育所に入れないなどの事情があるときは1歳6か月、さらに2歳までのばせます。

育児休業給付金は、いくらもらえる?

休業を始める前の6か月の賃金を180で割った額(賃金日額)に、日数をかけて、はじめの180日は67%、181日目からは50%です。賃金日額が月給30万円なら1万円で、1か月(30日)あたり20万1,000円から、181日目以降は15万円です(計算の例です)。

参考にした資料

  1. 厚生労働省(2026)育児休業等給付の内容と支給申請手続(令和8年8月1日改訂版)
  2. 厚生労働省(2026)育児休業等給付について
  3. 日本年金機構(2026)厚生年金保険料等の免除(産前産後休業・育児休業等期間)