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JOURNALベビーオイルは必要? 使う場面と、ローション・クリームとの使い分け

書いた人
駒木 綾乃
最終更新
確認日
(みなと保健所 健康推進課「赤ちゃんの沐浴(沐浴のポイント)」)

ベビーオイルは、毎日の保湿に欠かせないものではありません。自治体の資料に出てくるのは、沐浴の準備物に「必要時」として加える場合と、頭の黄色いかたまりをふやかす場合です。保湿の基本のローション・クリームとの使い分けと、使うときの注意をまとめました。

この記事の内容

ベビーオイルは、毎日の保湿に欠かせないものではない

ベビーオイルは必要なのか。育児用品の売り場には並んでいるので、そろえたほうがいいのか迷う人が多いと思います。

自治体や病院の資料を読むと、毎日の保湿の道具として挙げられているのは、ローション、クリーム、軟膏(ワセリン)の3つです。東京都のこども医療ガイドは、お風呂からあがってよくふいたあとに、乾燥を防ぐための「クリームやローション」を塗るとしています[3]。環境再生保全機構のQ&Aも、保湿剤の形としてローション、クリーム、軟膏を並べ、夏はローション、冬はクリームや軟膏、という使い分けの例を示しています[6]。

つまり、ベビーオイルがなくても、毎日の保湿はできます。形ごとのちがいは「ローション・クリーム・軟膏、どう違う?」にあります。

資料にオイルが出てくるのは、2つの場面

では、オイルが出てくるのはどんな場面か。資料に出てくるのは、次の2つです。

場面 書かれていること 出典
沐浴の準備物 保湿剤は準備物、ベビーオイルは「必要時」の物 港区
頭の黄色いかたまり オリーブ油などでふやかし、石けんで洗い落とす 中津川市

港区の沐浴の資料は、準備物のリストで、ベビーバスや湯温計などと並べて、保湿剤を載せています[1]。ベビーオイルは、その下の「必要時」の欄にあります。

飾り気のない小さなガラス瓶と、たたんだガーゼが置かれた窓辺

使いどころ:頭のかさぶたをふやかすとき

赤ちゃんの頭に、黄色いかたまりがつくことがあります。国立成育医療研究センターによれば、乳児脂漏性皮膚炎は乳児の約3分の1にみられ、生後1か月ごろから、頭や顔に出るとされています[7]。

中津川市の資料は、家でのケアを、次のように書いています[2]。

  • 毎日お風呂に入り、丁寧にやさしく洗う
  • 頭や顔の皮脂の汚れは残りやすいので、しっかり洗う
  • 黄色い湿疹のかたまりは、オリーブ油などをつけて、ふやかす。やわらかくなったら石けんで洗い落とす
  • 無理にはがすと皮膚を傷めるので、自然に落ちるまでとらない

ここで使うのは、ふやかすためのオイルです。保湿のためにオイルを毎日塗る、という書き方ではありません。洗い方は「赤ちゃんの頭の洗い方」に、ほかの湿疹との見分け方は「あせもと乳児湿疹の違いは?」にあります。

保湿のときの考え方

保湿剤の役割は、資料によって次のように説明されています。

  • ローション。
    べたつきがなく、広い範囲に使いやすい形[6]。温度が高い夏に好まれる[4]
  • クリーム。
    水性でのびがよく、塗ったあとはさらっとする形[6]。春秋に好まれる[4]
  • ワセリン(軟膏)。
    皮膚の表面を膜で覆って、水分の蒸発を防ぐ形。乾燥する冬に好まれる[4]

相模原協同病院の資料は、ワセリンは厳密には保護剤で、保湿の効果は保湿成分を含む保湿剤のほうが高いとされている、と説明しています[5]。

油性のワセリンについて、北療育医療センターの資料は、あまり量が多いとべたつくので、適切な量を使うようにと書いています[4]。

母親が、赤ちゃんの頭にそっとキスをする

オイルを使うときの注意

使うと決めたときは、次のことを守ります。

  1. はじめて使うときは、少しだけ試す。
    環境再生保全機構のQ&Aは、はじめて使う保湿剤は試し塗りをして、赤みやかゆみが出たらすぐやめ、医師に相談するようにとしています[6]。試し方は「保湿剤のパッチテストのやり方」にあります
  2. 目と口の中には、直接塗らない。
    相模原協同病院の資料は、保湿剤は基本的に頭から足まで塗ってよいが、目と口の中に直接塗るのは避けるとしています[5]。
  3. かさぶたは、無理にはがさない。
    オイルでふやかしても、自然に落ちるのを待ちます[2]。
  4. 様子がおかしいときは、医師に。
    湿疹のせいで機嫌が悪い、湿疹のある場所に手を持ってきてかゆそうにしているときは、受診の目安とされています[2]。

結局、何をそろえる?

毎日の保湿には、肌の様子と季節に合った、ローションかクリームがあれば足ります。頭のかさぶたが気になるとき、オイルを使う方法があります。迷うときは、かかりつけの小児科や、市区町村の保健師に聞いてみてください。

保湿の全体像は「赤ちゃんの保湿のやり方まとめ」にまとめています。

&UTA のミルクローションは、ローションのなかまです。弱酸性で、ヒト由来の乳酸菌を配合し、肌になじんでうるおいを与え、乾燥を防ぎます。顔にも、からだにも、生まれてすぐから使えます。つくった理由は、ストーリーに書いています。

よくある質問

ベビーオイルは、毎日塗ったほうがいい?

東京都のこども医療ガイドは、お風呂のあとに塗るものとして、乾燥を防ぐためのクリームやローションを挙げています。港区の沐浴の資料では、ベビーオイルは沐浴の準備物のうち「必要時」に用意するものとして書かれています。

頭のかさぶたに、オイルを使ってもいい?

中津川市の資料は、黄色い湿疹のかたまりに、オリーブ油などをつけてふやかし、やわらかくなったら石けんで洗い落とすとしています。無理にはがすと皮膚を傷めるので、自然に落ちるまでとらないようにとも書いています。

この記事は一般的な情報です。肌の症状が続くとき、気になるときは、医師にご相談ください。

参考にした資料

  1. みなと保健所 健康推進課(—)赤ちゃんの沐浴(沐浴のポイント)
  2. 中津川市(—)赤ちゃんの皮膚の病気(資料2-⑦・2-⑧)
  3. 東京都保健医療局(—)東京都こども医療ガイド スキンケアのコツ
  4. 東京都立北療育医療センター 薬剤検査科(2017)保湿剤(軟膏・クリーム、ローション)の使い方(2017.2版)
  5. 相模原協同病院 小児科アレルギーグループ(2021)あかちゃんにオススメ! 保湿ケアのお話
  6. 環境再生保全機構(2023)子どものアトピー性皮膚炎のスキンケアを見直そう!②(スキンケアQ&A)
  7. 国立成育医療研究センター(2023)乳児脂漏性皮膚炎の発症と、出生時の角層脂質や初乳成分との関連が明らかに