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JOURNAL赤ちゃんの日焼け止めの選び方:SPFとPAの見方、成分表の見るところ

書いた人
駒木 綾乃
最終更新
確認日
(紫外線 環境保健マニュアル 2020(環境省))

赤ちゃんの日焼け止めの選び方を、SPFとPAの意味から整理しました。数字の見方、紫外線吸収剤と散乱剤のちがい、使える月齢の目安、塗り方と落とし方を、環境省・日本化粧品工業会・米国小児科学会の資料をもとに、わかりやすく、順番にまとめています。

この記事の内容

赤ちゃんの日焼け止めの選び方は、まずSPFとPAの意味から

日焼け止めの容器には、「SPF」と「PA」という表示があります。これは、紫外線を防ぐ効果の程度を表す目安です。選ぶときの手がかりになります。

  • SPF(Sun Protection Factor)。
    主に紫外線のUVBによる、肌が赤くなる日焼け(サンバーン)を防ぐ効果を表します。数字が大きいほど、防ぐ効果が高くなります[1]
  • PA(Protection Grade of UVA)。
    UVAを防ぐ効果を表します。「PA+」から「PA++++」までの4段階で、+が多いほど、効果が高くなります[1]

SPFの数字は、測り方が決まっています。人の背中に紫外線を当てて、かすかに赤くなるのに必要な量が、日焼け止めを塗っていない肌の何倍になるかで決まります[3]。SPFが50より有意に高い場合は、「SPF50+」と表示されます[1]。国内の表示は、「SPF50+」「PA++++」が最高です。

数字が大きいほどいい? 場面に合わせて選ぶ

環境省のマニュアルは、日焼け止めを「いつ、何をするときに使うか」で選ぶように書いています。

  • 洗濯物を干す、買い物をする。
    それほど数値の高くない日焼け止めで十分です[3]
  • 炎天下のスポーツ、ハイキング、海水浴など、長い時間外にいる。
    効果の高いものを使います[3]
  • 海やプールなど、水に入る。
    耐水性の高いものを使います[3]

日焼け止めとは書かれていなくても、SPFとPAが表示されている日中用の乳液やクリームも、使えるとされています[3]。

水に入るときの目安になるのが、「UV耐水性★」(もしくは☆)の表示です。水に触れたあとも、日焼けを防ぐ効果がどれくらい保たれているかを示すもので、★が1つか2つです。汗に対する強さを示すものではありません。[2]同じSPFとPAの製品なら、UV耐水性の表示の有無にかかわらず、紫外線を防ぐ効果は同じです。ただし、表示のある製品は、水に触れたあとも効果が保たれることが期待されます[2]。

窓辺で、薄手の長袖を着てすわる赤ちゃん

成分表で見るところ:紫外線吸収剤と散乱剤

日焼け止めには、紫外線を防ぐための成分が入っています。大きく2つに分かれます。

  • 紫外線吸収剤。
    成分そのものが紫外線を吸収します。塗っても肌が白く見えにくいのが特徴です。まれに、アレルギー反応をおこす人がいます[3]
  • 紫外線散乱剤。
    主に粉体で、肌の表面で紫外線をはね返します。少し白く見えます。アレルギーをおこすことは、ほとんどありません[3]。酸化亜鉛や酸化チタンが例です[1]

環境省のマニュアルによると、子ども用や敏感な人用として売られている日焼け止めは、紫外線散乱剤だけを使ったものが多いです。容器には「紫外線吸収剤無配合」「紫外線吸収剤フリー」「ノンケミカルサンスクリーン」などと書かれています[3]。入っている成分はすべて容器に書かれているので、何が入っているか調べることができます[3]。

米国小児科学会も、日焼け止めで肌がかぶれたときは、ほかの商品や、酸化チタンか酸化亜鉛が入った商品を試すよう書いています[4]。

赤ちゃんは何か月から使える?

日本の資料と、米国小児科学会の資料を並べます。

  • 環境省のマニュアル。
    赤ちゃんは大人より皮膚が薄く、紫外線の影響を受けやすいとして、日差しの強い9時〜15時ごろを避けることをすすめています。朝夕の涼しい時間に、薄い長袖を着せて、帽子やベビーカーの日よけを使います。母子健康手帳にも、乳児の場合は、紫外線の強い時間帯には外へ出さない、覆いをするなどの工夫をすれば、日焼け止めを使わなくてもいいでしょう、と書かれています[3]
  • 米国小児科学会。
    生後6か月未満の赤ちゃんは、直射日光を避けます。衣類や日陰が使えないときは、顔などの小さな範囲に日焼け止めを使ってよいとしています。生後6か月以降は、からだ全体に塗ります。目のまわりには注意します[4]

どちらの資料も、まず衣類・帽子・日陰で守ることが中心で、日焼け止めは、衣類で覆えない場所に使うものとして書かれています。紫外線の強さは地域や季節で違うため、環境省のマニュアルは、UVインデックス3以上の時間帯を避けるように書いています[3]。

はじめて使うときや、肌に赤みやかさつきがあるときは、小児科か皮膚科に相談してください。

塗り方と落とし方

環境省のマニュアルは、使い方を次のように書いています。

  • 外に出る前に塗る。
    顔に使う量は、クリームならパール粒1個分、液状なら1円硬貨1個分が目安です。額・鼻の上・両頬・あごに分けて置き、塗り広げて、もう一度同じ量を重ねます[3]
  • 2〜3時間おきに塗り直す。
    手や衣類にふれたり、汗をふいたりして、落ちてしまうためです[3]
  • 毎晩、落とす。
    耐水性の高いものは、専用のクレンジングで落とすように書かれていることがあります。落とし方は、商品の説明に従います[3]

日本化粧品工業会も、洗浄料での落ちやすさは製品によって違うので、使用上の注意を見るか、メーカーに問い合わせるよう書いています[2]。お風呂のあとの保湿は「赤ちゃんの保湿はなぜ必要? 大人とちがう肌のしくみと、保湿のしかた」に、毎日の洗い方は「赤ちゃんの洗い方まとめ:沐浴から入浴まで、毎日のお風呂の流れ」にまとめています。

床にしいたタオルの上で、帽子をかぶって遊ぶ赤ちゃん

外から帰ったあとの、洗うことと保湿

&UTA は、「洗って、うるおす。この2つで、毎日。」のスキンケアです。肌にいる菌のことまで含めて考えることを、「育菌」と呼んでいます。

ボディソープは、クリーミーな濃密泡です。新生児から、家族みんなで使えます。汚れを落とし、皮膚を清浄にします[5]。洗ったあとは、ミルクローションで保湿を。乳酸菌(エンテロコッカスフェカリス)を配合した弱酸性のローションで、皮膚にうるおいを与え、乾燥を防ぎます[5]。赤ちゃんの肌の菌については「赤ちゃんの肌の常在菌は、生まれてから1年かけて育つ」にまとめました。

よくある質問

日焼け止めのSPFとPAは、どう違う?

SPFは、主にUVBによる、肌が赤くなる日焼け(サンバーン)を防ぐ効果の目安です。PAは、UVAを防ぐ効果の目安で、+の数が多いほど効果が高くなります。国内の表示はSPF50+、PA++++が最高です(日本化粧品工業会)。

赤ちゃんは、日焼け止めを使わないといけない?

環境省のマニュアルは、乳児の場合、紫外線の強い時間帯は外へ出さず、衣類や日よけで覆うなどの工夫をすれば、日焼け止めを使わなくてもいいでしょう、としています。母子健康手帳にも同じ趣旨の記載があります。使うときは、衣類で覆えない場所に使います。

この記事は一般的な情報です。肌の症状が続くとき、気になるときは、医師にご相談ください。

参考にした資料

  1. 日本化粧品工業会(—)紫外線編:気になる紫外線用語CHECK!
  2. 日本化粧品工業会(—)紫外線編:UV耐水性の表示に関するQ&A
  3. 環境省(2020)紫外線 環境保健マニュアル 2020(2020年3月改訂版)
  4. 米国小児科学会(AAP)(2024)Sun Safety: Information for Parents About Sunburn & Sunscreen(HealthyChildren.org)
  5. 厚生労働省(2011)化粧品の効能の範囲の改正について(薬食発0721第1号)

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