amazon& UTA

ジャーナル / お金と暮らし / 手当と助成

JOURNAL双子・三つ子の家庭が東京都で使える支援:家事育児サポーター・タクシー券・国の特例

書いた人
駒木 綾乃
最終更新
確認日
(東京都福祉局「とうきょうママパパ応援事業」)

双子や三つ子の家庭が東京都で使える支援を、都の制度と国の制度から集めました。家事育児サポーターの派遣、健診などへの移動費の補助、妊婦健診の加算は区市町村が実施します。産休や出産手当金、国民年金の免除は、双子以上のときに期間が長くなります。

この記事の内容

双子・三つ子の家庭が使える支援は、都と国に分かれる

双子や三つ子の家庭が使える支援は、東京都の事業と、国の制度の特例に分かれます[1]。都の事業は区市町村が実施するので、何が使えるかは住んでいる区市町村で決まります。国の特例はどこに住んでいても同じです。

この記事の内容は2026年11月5日に東京都と区の公式ページ、国の公式ページで確かめたものです。事業の全体は、とうきょうママパパ応援事業とは?に書きました。

東京都の多胎児家庭支援事業は、4つのメニュー

東京都は、とうきょうママパパ応援事業のなかに「多胎児家庭支援事業」を置いています[1]。対象は多胎の妊婦と、3歳未満の多胎の子を育てる世帯などです[2]。要綱には、次の4つがあります[2]。

  • 移動経費の補助。
    乳幼児健診や予防接種、交流会などに行くためのタクシー料金を助成します。現金は先に渡せず、タクシーに使えるチケットなどを渡す形です。0歳・1歳・2歳のときに、保健師などが面接や訪問で家庭の状況を確かめることが条件です
  • 家事育児サポーターの派遣。
    サポーターが家を訪ねて、外出の手伝いや、日々の家事と育児を手伝います。親族による支援と、保護者がいないあいだの一時預かりは対象になりません
  • 多胎ピアサポート。
    双子や三つ子を育てた経験のある家庭との交流会、専門家の講演会、相談、入院中や外出がむずかしいときの訪問による相談があります
  • 多胎妊婦健康診査の加算。
    通常14回ほどの妊婦健診より多く受けた分の費用を、多胎の妊婦1人につき5回を限度に補助します

要綱はこの4つの「全て又は一部」を実施すると書いています[2]。全部を実施する区市町村ばかりではありません。

家事育児サポーターは、区によって時間も料金も違う

多胎の家庭向けの家事育児サポーターは、区が決めた時間と料金で使います。2026年11月に公式ページで確かめた3つの区を並べます。

江東区 中野区 品川区
対象 双子・三つ子を妊娠中、または3歳未満の多胎児を育てる家庭[3] 多胎児を妊娠中、または3歳未満の多胎児のいる世帯[5] 多胎児を妊娠中、または3歳の誕生日の前々日までの多胎児を育てる家庭[6]
利用できる時間 1世帯で、妊娠中から0歳は240時間、1歳は180時間、2歳は120時間[3] 1歳の誕生日の前日までに150時間、2歳までに120時間、3歳までに90時間[5] 妊娠が分かった日から1歳未満は240時間、1歳は180時間、2歳は120時間[6]
利用者の負担 1時間500円(複数名で訪問すると人数分)[3] 1時間800円。生活保護世帯と住民税非課税世帯は無料[5] 区と提携する事業者に払った利用料のうち、1時間2,700円まで助成。プランニングは1回1,000円[6]
しくみ 区に登録して、決定を受けてから事業者に予約[3] 申請してチケットを受け取り、事業者に連絡[5] 事業者に払ったあと、区に助成を申請[6]

同じ「多胎の家事育児サポーター」でも、しくみがだいぶ違います。江東区と中野区は、区の枠のなかで事業者を使う形です。品川区は、産後ドゥーラの事業者に払った利用料の一部を、あとから助成します。品川区の助成はベビーシッターとしての利用が対象にならず、利用するときは、子どもと養育者が家にいる必要があります[6]。

中野区は、健診などに同行してもらったときの時間を、1歳未満の子を育てる世帯に15回(15時間)分、2歳未満の世帯に9回(9時間)分、区が負担します[5]。江東区は、ひとりだけの赤ちゃんの家庭向けの事業と分かれていて、双子や三つ子の家庭は多胎児向けを使います[3]。

玄関の棚に置いた、ふたつそろいのミトンと封筒

健診や予防接種への移動費の補助

江東区では、乳幼児健診や予防接種などへ行くためのタクシー券を、1世帯につき年度に1回、24,000円分出しています[4]。こども商品券の形で、タクシーに使えます[4]。

もらうには、子どもと一緒に保健相談所へ行って、保健師などと面接を受けます。面接は予約制で、母子健康手帳を持っていきます[4]。対象は2026年度に0歳・1歳・2歳になる多胎の子を同じ世帯で育てている保護者です。

ほかの区市町村にも似た事業はあっても、金額や出し方は違います。「お住まいの区の窓口で確かめる」のが確実です。

妊娠中と出産のときに使える、国の特例

双子以上のときは、国の制度の期間や金額が、ひとりのときと変わります。

制度 双子以上のとき 誰が対象か
産前休業 出産予定日の14週間前から(ひとりは6週間前)。請求すると取れる[7] 働いている人
出産手当金 出産予定日の98日前から(ひとりは42日前)、出産の翌日以後56日目までのうち、実際に仕事を休んだ期間[7][8] 会社の健康保険に入っている人
出産育児一時金 胎児の数の分だけ支給される。1児につき50万円[9] 協会けんぽなど健康保険に入っている人
国民年金保険料の免除 出産予定日などの月の3か月前から6か月間(ひとりは前の月から4か月間)[10] 国民年金の第1号被保険者
妊婦のための支援給付 妊娠届出時に5万円、妊娠後期以降に、妊娠している子どもの数×5万円[11] 妊娠した人

双子なら、妊婦のための支援給付は、妊娠届出時の5万円と、子どもの数2人×5万円の10万円で、あわせて15万円です。出産育児一時金は、協会けんぽの案内に「多胎児を出産したときは、胎児数分だけ支給されます。」と書かれています[9]。国保など、ほかの保険は、加入先の案内で確かめてください。

出産手当金の金額の決まり方や、産休のくわしい手続きは、出産・子育てでもらえるお金と制度の一覧にあります。

保育を手伝ってもらうときの助成

東京都の「ベビーシッター利用支援事業(一時預かり利用支援)」は、都のページで2026年10月1日開始とされている助成です。都の補助の基準では、ふつうは子ども1人につき年144時間のところ、多胎の子は子ども1人につき最大で年288時間になります[12]。助成を実施するかどうかと、くわしい決まりは、区市町村で違います。この事業の中身は東京都のベビーシッター利用支援にまとめています。

申し込みの前に確かめること

  • 妊娠中から使えるか。
    江東区は、妊娠中の人も対象です。多胎児を妊娠中の人は、申請に母子健康手帳の表紙が必要です[3]
  • 使える期間と時間。
    区によって、3歳になるまでのどこで、何時間使えるかが違います
  • 面接の予約。
    移動費の補助は、保健師などの面接が条件の区があります
  • 家族が感染症のとき。
    江東区は、家族が感染症にかかっているときは使えないとしています[3]。

窓辺のテーブルに置いたノートと湯のみ

東京都のお金の全体は東京都で出産・子育てにもらえるお金の一覧にまとめています。

よくある質問

双子の家庭だけが使える支援は、ありますか?

東京都は、とうきょうママパパ応援事業のなかに多胎児家庭支援事業を置いています。家事育児サポーターの派遣、健診などへの移動費の補助、ピアサポート、多胎妊婦の健診の加算があります。実施するかどうかは区市町村が決めるので、住んでいる区市町村で確かめてください。

双子だと、産休や出産手当金は長くなりますか?

なります。産前休業は出産予定日の14週間前から(ひとりのときは6週間前)、出産手当金は出産予定日の98日前から(ひとりのときは42日前)の期間が対象です。国民年金の保険料の免除も、3か月前から6か月間になります。

参考にした資料

  1. 東京都福祉局(2026)とうきょうママパパ応援事業
  2. 東京都福祉局(2025)とうきょうママパパ応援事業実施要綱(令和7年6月19日付)
  3. 江東区(2026)こうとう家事・育児サポート事業(多胎児家庭向け)(2026年11月5日更新)
  4. 江東区(2026)多胎児家庭支援事業(移動経費補助)(2026年4月1日更新)
  5. 中野区(2026)中野区多胎児家庭サポーター事業(令和8年4月改訂)
  6. 品川区(2026)多胎児家庭家事育児支援訪問費助成事業(産後ドゥーラ)(2026年10月1日更新)
  7. 厚生労働省(2026)出産なび「妊娠後期」
  8. 全国健康保険協会(2026)出産手当金
  9. 全国健康保険協会(2026)出産育児一時金について
  10. 日本年金機構(2026)国民年金保険料の産前産後期間の免除制度(2026年10月1日更新)
  11. こども家庭庁(2026)児童手当の拡充や妊婦のための支援給付など こども・子育て支援の拡充
  12. 東京都福祉局(2026)令和8年度ベビーシッター利用支援事業(一時預かり利用支援)補助要綱

NEXT

次に読む

お金と暮らしとうきょうママパパ応援事業とは? 産後の家事・育児サポーターと産後ケアとうきょうママパパ応援事業は、妊娠中から子育て期まで、区市町村が行う支援を東京都が支える事業です。面談、産後ケア、産後の家事・育児サポーターの派遣などがあります。サポーターは区によって、対象の月齢も時間も料金も違うので、江東区と杉並区の例で比べました。

RELATED

あわせて読みたい

GROUPS

ほかのグループから探す

お金と暮らしの一覧へジャーナルの一覧へ